医療に関わることなどを
by sui-m
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なかのひと AX
福島県立大野病院事件 第3回公判
3月16日,第3回公判が行われた。

そして今日,周産期医療の崩壊をくい止める会のHP上で公判の様子が更新された。

 周産期医療の崩壊をくい止める会 第3回公判について

ロハス・メディカル・ブログでも公判の様子がupされている。

 福島県立大野病院事件第三回公判(1)
 福島県立大野病院事件第三回公判(2)

どちらも長い長い報告になっている。

今回は,手術に立ち会った県立大野病院のS助産師の証人尋問が午前中に約2時間半行われ、午後に手術の麻酔医だった県立大野病院麻酔科H医師の証人尋問が約4時間半行われたとのこと。

S助産師の尋問では検察が2年前の記憶を頼りに胎盤の図を描かせている。
胎盤も子宮も写真があるはずなのに何故図示する必要があるのかー。
どう考えたって2年前の曖昧な記憶を頼りにした図より胎盤そのものの写真を示した方が正確なはずなのに。

以下,ロハス・メディカル・ブログより
検察 胎盤に特に変わった点はありましたか。

S助産師 変わっていました。

検察 どんな点が変わっていましたか。

S助産師 大きさが大きいのと母胎面がグチャグチャになっていて、母胎側の実質にないころがあって、今までに見たことがないものでした。

検察 どんなものか絵に描いていただけますか。

と、ここで弁護人から異議が出る。

弁護人異議 実物の写真が証拠として出ているのですから、絵など描かせずに写真を使えばいいではないですか。

検察 本人のイメージを言葉にしにくい面もあろうかと思いまして。

裁判長 イメージを表現するということですよね。結構です。

理解不能である。写真があるのに、それを使わない理由は何だ?時間の無駄も省けるではないか。

こう思って呆然と眺めていると、再度弁護人から鋭い声が飛んだ。

弁護人異議 検察官の指示に従って描かせてるじゃないか!

裁判長 (珍しく不快気に)指示しないように。(証人に向き直って)あなたの記憶に残っている通りに描いてくださいね。

S助産師 はい、うまく描けないんですが。

一枚の円盤ではなく、夫婦岩のように山が二つある絵を描いた。

検察 実質がない部分はどうなったのですか。

S助産師 ここに実質があったのか取れてなくなったのか何なのか。

検察 どう感じましたか。

S助産師 ここにあったものが取れてしまったのかと思いました。

検察 取れてしまったものは、どこにあるのですか。

S助産師 納盆になかったので子宮にあるのかなと思いました。

検察 母体から取り出したものは皆納盆に載せることになっていたのですか。

S助産師 はい。

検察 だから子宮に残っていると思った。

S助産師 はい。



検察側の言い分は「本人のイメージを言葉にしにくい面もあるかと思って」。

大事なのは彼女がどう思ったか,ということではなくて,実際の胎盤はどういう状態だったのかということではないのか?
結局ここで求められているのは実際の胎盤の状態がどうだったか,ということではなく,S助産師が「ぐちゃぐちゃだと思った」,「子宮に残っていると思った」という証言なんだろう。

やっぱり,裁判は「真実を明らかにするところ」ではないんだな。
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by sui-m | 2007-03-21 23:00 | 医療
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